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高森明勅
2019.10.29 06:00政治

育児という重大事

11月の九州ゴー宣道場のテーマは「男尊女卑」。
それと関連するかどうか。
育児について。

私には長男、長女、次男の3人の子供がいる。
それぞれ社会人になり、長男と長女は既に結婚もした。
3人の育児は、顧みてやはり圧倒的に多くの部分を妻に頼ってしまった。
感謝と反省しかない。

それでも、育児(小学校入学より前)は日本の将来を何らかの形で担う
人材を育てる“原点”に位置する、
という意味では、一面において公的・国家的な性格を持つ(育児は国事!)、
という自覚があった。

だから、私なりに可能な範囲で、育児には積極的に関わったつもりだ
(妻への労〔いたわ〕りが主な動機ではなかったのは申し訳ないが)。
人との約束を入れる時も、堂々と育児を優先した。
それで一時的に私への評価が下がっても、それはそれでやむを得ない。

今振り返ると、オムツを替えたり、お風呂に入れたり、手を繋いで
幼稚園や保育園に行ったり、宝物のような楽しい思い出しかない。
手を掛ければ掛けるほど、子供が可愛くなって来る。

1年近くも自分のお腹の中で胎児(赤ちゃん未満)を育てる母親はどうか知らない。
しかし、父親の場合、よく言われる事ながら、具体的な育児の体験を積み重ねて、
少しずつ「父親」になって行くのだと実感した。

育児について、妻がバリバリのモーレツ正社員なら、私は休みがちなアルバイトにも
及ばなかったに違いない。
それでも、「男尊女卑」的な感覚で育児を遠ざけなかったのは、私自身にとって、
純粋に私的な意味でも本当に幸せだった。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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